技術・製品情報 加工分類

ホモ処理(水素気処理)|防錆性と耐食性を向上させる

技術・製品情報

機械部品の表面は、長期間の使用により酸化や腐食が進行し、強度・機能性・外観品質を損ないます。この問題を解決するために開発されたのが、ホモ処理(水素気処理)です。本プロセスは、水蒸気と水素を含む雰囲気中で鋼表面を制御酸化し、緻密で安定したFe₃O₄(マグネタイト)酸化被膜を形成することで、防錆性・耐食性を大幅に向上させます。また、薬品を使用しない環境負荷の低い表面改質技術としても注目されています。

処理の原理
ホモ処理(水素気処理)は、鋼材を 400〜450℃ に加熱し、水蒸気を含む水素雰囲気中で制御酸化を行うプロセスです。この際、鉄の表面に化学的に安定したFe₃O₄層(マグネタイト層)が形成されます。生成されたFe₃O₄層は母材に強固に密着し、空気中の酸素や湿気による赤錆(Fe₂O₃)の発生を防止します。さらに、黒灰色の均一で美しい外観を得られるとともに、反射防止・装飾性にも優れています。

処理後の特性
Fe₃O₄酸化被膜により防錆・耐食性が大幅に向上。
湿気・塩分・熱酸化に対する耐性を発揮。
被膜は薄く均一で、寸法変化がほとんどない。
表面に潤滑油を保持しやすく、摺動特性を改善。
黒色で均一な外観により、装飾性・高級感も向上。

適用材料・部品例
適用材料: 一般構造用鋼、炭素鋼、合金鋼など、鋼全般。
適用部品: 軸(Shaft)、ギヤ(Gear)、ブラケット(Bracket)、ピン(Pin)、ボルト(Bolt)などの機械部品全般。
最大処理サイズ: 600 × 1230 × 500 mm(バッチ型ホモ処理炉)。

ホモ処理(水素気処理)の特長
低温処理(400〜450℃) により、熱変形や寸法変化を抑制。
均一で密着性の高いFe₃O₄酸化被膜を形成。
精密部品にも適用可能な寸法安定性。
外観仕上がりが美しく、塗装・潤滑油処理との密着性も良好。
薬品を使用しない環境対応型プロセス(H₂+H₂O雰囲気)。

まとめ
ホモ処理(水素気処理) は、水蒸気と水素雰囲気を利用して鋼表面にFe₃O₄酸化膜を形成する低温酸化プロセスです。400〜450℃ の範囲で均一な保護層を生成し、防錆性・耐食性・潤滑性を同時に向上。外観品質にも優れ、精密機械部品から構造部品まで幅広い用途に対応できる、信頼性の高い表面改質技術です。

※詳細はPDFをダウンロードしていただくか、お気軽にお問合せください。

#ホモ処理 #水素気処理 #Fe3O4 #黒色酸化被膜 #DOWAサーモテック #防錆処理 #耐食性 #熱処理 #表面改質 #機械部品

PICKUP

技術・製品情報

CONTACT

お問い合わせ

DOWA THERMOTECH (THAILAND) CO., LTD.のお問合せフォームです。お問い合わせ内容をご記⼊ください。

このサービスは、加⼯案件の相談や⾒積依頼を⽬的にしたものです。
⾃社PRや営業活動には使⽤しないでください。
送信内容について、受信者より苦情をいただいた場合、強制的に利⽤を停⽌する等の措置を講ずる場合があります。

お問い合わせ種別*必須
お問い合わせ内容*必須
ファイルを添付

ファイルは画像(jpeg, jpg, gif, png, pdf)と圧縮ファイル(zip, lzh)の拡張⼦のみ有効です。最⼤ファイルサイズ 10MB