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アルミダイカスト鋳造における鋳巣不良対策 – 真空装置と噴霧ロボットの活用
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【鋳巣不良とは】
鋳巣(ちゅうす)不良とは、アルミダイカスト鋳造時に金属内部に発生する気泡や空隙のことを指します。この鋳巣不良は、アルミダイカスト製品の強度や耐久性を低下させ、最終製品の性能や寿命に悪影響を与えます。特に自動車や電子部品のように高い信頼性が求められるアルミダイカスト製品では、鋳巣不良の低減が重要課題となっています。
【鋳巣不良の主な原因】
空気の巻き込み:溶融アルミニウムを金型に流入する際、空気が巻き込まれて内部に気泡が発生する
ガス発生:溶融アルミニウムに含まれる水分や不純物からガスが発生し、金属内に閉じ込められる
冷却不均一:金型内での冷却速度が異なることで、収縮による空隙ができる
離型剤の過不足:離型剤の不足による金属流動性の悪化や、過剰による離型剤残りなどによって鋳巣が発生
【鋳巣不良の低減対策】
当社では、アルミダイカスト鋳造において、以下のような技術と管理手法を組み合わせ、鋳巣の発生を最小限に抑えています。
鋳造条件の最適化と標準化
材料特性や製品仕様に基づき、温度・圧力・射出速度を最適に設定することで、安定した品質を確保し、鋳巣の発生リスクを軽減します。
真空装置の活用
金型内部に真空を作り出すことで、空気やガスを効率的に排出し、鋳巣や空隙ボイドの発生を抑制します。特に、複雑な形状の製品に対して高い効果を発揮します。
ガス抜き構造の改良
金型のガス抜き溝(ベント)を最適化し、効率的な排気を実現することで、溶湯の流動性を向上させ、鋳巣の発生を防ぎます。
オーバーフローの追加
金型内の余分なガスを効果的に排出するためにオーバーフローを追加し、鋳造中の空気溜まりを防ぎます。これにより、製品内部の空隙を抑え、品質を向上させます。
【Yamaguchiのアルミダイカスト鋳造の特長】
製品重量は最大6.5kgまで対応可能
2-3mmの薄肉鋳造に対応
420tから800tまでのダイカストマシンを完備し、幅広い製造ニーズに対応
鋳造後の精密加工を自社工場内で一貫して行い、高品質と短納期を実現
小ロットから量産まで柔軟に対応
自動車など、多様な業界向けに部品を提供
【品質保証・生産体制】
品質管理体制
各品番ごとに工程品質管理表(QCプラン)を作成し、製品の品質を適切に管理する。
アルミダイカスト鋳造において、鋳巣不良の低減は製品の強度・耐久性を確保し、高品質な最終製品を提供するために不可欠です。当社では、アルミダイカスト鋳造における鋳巣の発生を最小限に抑えるために、鋳造条件の最適化、真空装置の活用、ガス抜き構造の改良、オーバーフローの追加といった高度な技術を導入しています。
また、420t〜800tのダイカストマシンを完備し、2-3mmの薄肉鋳造や最大6.5kgの製品にも対応可能な柔軟な生産体制を整えています。さらに、設計から鋳造・精密加工までの一貫生産体制を確立し、安定した品質と短納期を実現しています。
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