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協働ロボットの基本構造と導入効果
製品情報
人と共に安全に働く協働ロボット。その構造と導入による生産性向上、作業効率、コスト改善への効果を詳しく解説します。
■ 協働ロボットとは何か
協働ロボット(Collaborative Robot)は、人と同じ作業空間で共に作業ができるよう設計されたロボットである。産業用ロボットのように柵で囲う必要がなく、柔軟な配置と容易な導入が特徴である。近年、少子高齢化や人手不足に対応する新たな生産手段として注目されている。
国際規格ISO 10218やISO/TS 15066によって安全設計が規定されており、トルクセンサやフォースリミッタなどの安全機構を標準装備している点が他の自動化装置とは異なるポイントである。
■ 協働ロボットの基本構造
協働ロボットは、以下のような構成要素で成り立っている。
- アーム部(関節構造)
多くの協働ロボットは6軸または7軸の多関節構造であり、人間の腕に近い動作を実現している。
- センサ機構
外力検知や接触検知のためにトルクセンサ、力覚センサを内蔵し、異常があれば自動停止する仕組みを備える。
- 制御装置
協働動作、セーフティ監視、タスク制御などを統括するコントローラ。最近ではAIを活用した学習制御型も登場している。
- エンドエフェクタ
グリッパーやツールチェンジャーなどを先端に装着し、組立、ネジ締め、検査、搬送など様々な作業に対応できる。
- 操作インターフェース
タブレットやティーチペンダントによるティーチング方式が主流。初心者でも数時間で扱えるユーザーインターフェース設計が求められている。
■ 導入による具体的な効果
協働ロボットの導入は、以下のような効果を生産現場にもたらす。
- 人手不足の解消
単純反復作業や重労働から人を解放し、作業員をより付加価値の高い業務に移行させることで、生産効率が向上する。
- 柔軟な工程変更
ティーチングの容易さと移設のしやすさにより、小ロット生産や多品種生産にも柔軟に対応できる。
- 安全性の確保
力加減の自動制御や自動停止機能により、作業者の安全を確保。柵や安全空間の設計にかかるコストやスペースが不要となる。
- 品質の安定化
繰り返し作業の精度を維持しやすく、人によるバラツキが減少するため、不良率の低下につながる。
■ 導入時に注意すべき点
協働ロボットの導入にあたっては、以下の点に注意が必要である。
- 安全評価とリスクアセスメント
安全規格に則った導入には、用途や設置環境に応じたリスクアセスメントが不可欠である。
- 作業の適性評価
全ての工程がロボットに適しているとは限らず、導入対象の選定がROI(投資対効果)を左右する。
- 作業者とのインタラクション設計
協働を前提とするため、作業者との動線や作業手順を明確に設計し、スムーズな共存環境を作る必要がある。
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