サーボモータとは?制御の基本を解説

製品情報

1. サーボモータとは何か
サーボモータとは、目標とする位置や速度、トルクに対して正確に追従できるように制御されたモータのことです。一般的なモータとの最大の違いは、制御システムが組み込まれており、フィードバック制御によって高精度な動作が可能である点にあります。
具体的には、エンコーダなどのセンサがモータの回転角度や速度をリアルタイムで検出し、指令値と比較しながら常に補正を行います。これにより、位置ズレや回転ムラが少なく、滑らかな動作が得られます。
サーボモータは産業用ロボット、搬送装置、NC工作機械、包装機械、自動検査装置など、正確な制御が求められるあらゆる装置で使用されています。

2. サーボモータの基本構成
サーボモータシステムは以下の3つの要素で構成されます。
- モータ本体
 一般的にはACブラシレスモータが使用され、反応性・耐久性に優れています。
- エンコーダ(フィードバック素子)
 モータの回転角・回転速度を検出するセンサで、絶対値型と増分型の2種類があります。
- サーボアンプ(ドライバ)
 制御信号を受けて、モータに必要な電圧・電流を供給するとともに、フィードバック信号を基に補正制御を行います。
この3つが連携することで、微細な制御と安定した動作が可能になります。

3. サーボモータの制御原理
サーボモータの制御は、\-\-フィードバック制御(閉ループ制御)\-\-が基本です。制御の種類としては以下の3つが主にあります。
1. 位置制御(Position Control)
 あらかじめ設定された位置まで正確にモータを回転させる制御。用途例:ロボットの関節動作。
2. 速度制御(Speed Control)
 一定の速度で回転させる制御。搬送装置やコンベアに使われます。
3. トルク制御(Torque Control)
 特定のトルクでモータを動かす制御。締付工程などに有効です。
多くのサーボモータはこの3つを統合的に扱う多モード制御に対応しており、装置の用途に応じて制御モードを切り替えることが可能です。

4. サーボモータを使用するメリットと注意点
メリット:
- 高精度な位置決めが可能
 ミクロン単位の制御精度を実現することができるため、精密機器に最適です。
- 安定した速度制御
 負荷変動があっても速度を一定に保てるため、ラインの同期制御にも向いています。
- 応答性が高い
 指令に対して素早く動作するため、高速かつ高頻度の運転にも対応可能です。

注意点:
- システム構成が複雑
 サーボアンプやエンコーダとの連携設定が必要で、設計や立ち上げに手間がかかる場合があります。
- オーバースペックのリスク
 単純なON/OFF動作で済む場合には、コスト・構成が過剰になることもあります。
そのため、適切な用途に対して導入することが、システム全体の効率化に直結します。

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