プラスチックハードウェアとは何か:plastic fastenersとその強みを徹底解説

製品情報

軽量化・絶縁性・耐薬品性を備えたプラスチックファスナーは、次世代設計に欠かせない締結部品です。その基本性能と強みを技術的に解説します。


1. プラスチックハードウェアとは

「プラスチックハードウェア」とは、機械や電子機器などの構造を支える締結部品のうち、プラスチック(樹脂)で成形されたネジやボルト、ナット、スペーサーなどを指します。英語では「Plastic Fasteners」と呼ばれ、特に金属では対応しにくい設計要求に応えるために活用されています。

これらの部品は、金属製のファスナーと同じように物理的な固定を目的としますが、軽量性・非磁性・電気絶縁性・耐薬品性など、プラスチック特有のメリットを持つことで、精密電子機器や化学装置、医療機器など、特殊用途での使用が広がっています。

特に近年では、金属からの材料置き換えによるコストダウンや、装置の軽量化・高機能化を目的として、設計段階からプラスチックファスナーが選定されるケースが増加しています。


2. プラスチックファスナーの主な素材と特性

プラスチックファスナーには、使用目的に応じて様々な高機能樹脂が使われています。ここでは、主要な4種類の素材について、性能面の特長と適した用途をご紹介します。

> PPS(ポリフェニレンサルファイド)
PPSは、耐熱性と耐薬品性に優れる高機能素材です。200℃を超える高温下でも寸法安定性があり、酸やアルカリなど多くの薬品にも高い耐性を示します。また、剛性が高く、摩耗にも強いため、半導体製造装置や化学プロセス装置に最適です。

> PC(ポリカーボネート)
PCは、非常に高い耐衝撃性を持つ透明な樹脂です。割れにくく、耐久性が高いため、医療機器や精密電子部品の可視化部品として採用されることが多いです。また、絶縁性にも優れ、電子回路周辺にも適しています。

> PA(ナイロン)
PA(ポリアミド)は、成形性と機械的強度のバランスが良い汎用性の高い素材です。自己潤滑性があり、摩耗にも比較的強いため、一般機械部品や家電製品内部の締結に多用されています。吸湿性があるため、寸法精度には留意が必要です。

> PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)
PEEKは、非常に高い耐熱性(連続使用温度250℃前後)を誇るスーパーエンジニアリングプラスチックです。薬品耐性、難燃性、機械強度、すべてにおいて最高レベルの性能を有し、航空宇宙・医療機器・半導体製造設備といった、要求が極めて厳しい用途に採用されています。

これらの素材は、どれも固有の強みを持っており、使用温度・耐薬品性・電気特性・機械的要求に応じて最適な素材を選ぶことが重要です。


3. プラスチックファスナーの主な強み

プラスチックファスナーは、単なる金属の代替ではなく、「樹脂ならではの価値」を発揮することで、現代のものづくりに貢献しています。ここでは代表的な特長を5つご紹介します。

■ 軽量性による構造最適化
プラスチックは金属に比べて比重が大幅に小さいため、部品点数が多い機器での軽量化に大きく貢献します。特に航空・輸送機器など、重量制限が厳しい分野でのメリットは顕著です。

■ 電気絶縁性の確保
プラスチックは非導電性のため、電子回路周辺や高電圧部品との接触部において、短絡や感電のリスクを回避する絶縁材料として最適です。

■ 耐薬品性と腐食フリー設計
金属と違い、酸やアルカリ、有機溶剤に対して強い耐性を持つ樹脂も多くあります。そのため、化学薬品を扱う装置やクリーンルーム環境においても、腐食のない安定運用が可能です。

■ 非磁性・非誘導性による特殊対応
金属探知機に反応せず、磁場に干渉しないため、磁気センサ付近や無磁場環境下での使用に適しています。医療用画像装置や半導体製造装置でも活用されています。

■ 防錆性能と耐候性
プラスチックは酸化しないため、錆の発生リスクがゼロです。屋外や湿潤環境でも長期間にわたり外観や機能を保つことができます。


4. 使用上の注意点と課題

プラスチックファスナーには多くの利点がありますが、全ての用途において万能ではありません。使用時には以下のような点に留意が必要です。

- 機械的強度の限界:高負荷・高トルクがかかる部分には、金属が適している場合があります。
- 耐熱限界:素材によっては100℃を超える環境下で物性が劣化するため、高温用途では高耐熱グレードを選定する必要があります。
- 寸法変化・吸湿:ナイロンなど吸水性のある素材は、使用環境によって寸法が変わる場合があります。
- UV劣化:紫外線に長期間さらされると劣化が進むため、屋外使用時はUV耐性のある素材を選ぶことが推奨されます。

設計段階からこれらの特性を理解し、使用条件に最も適した材料・形状・サイズを選定することで、信頼性の高い締結が可能になります。


5. NIPPON CHEMICAL SCREW CO., LTD.製品をおすすめする理由

プラスチックファスナーを選定するうえで、素材だけでなく製品品質・加工精度・技術支援体制も重要です。その点において、日本ケミカルスクリュー株式会社は以下のような強みを持っています。

- 高機能樹脂(PPS、PEEK、PCなど)を用いた専門設計で、多様な用途に対応可能
- 自社一貫生産体制により、安定した品質と短納期、試作対応にも強い柔軟性
- 半導体・医療・化学装置向けなど、高度な品質要求に応えた納入実績
- 特注品対応・図面相談にも対応し、設計段階からの技術サポートが可能

軽量化・絶縁・耐薬品といったプラスチックならではの機能を最大限に引き出すために、専門性の高いパートナー選びが重要です。その点において、日本ケミカルスクリューの製品は、安全性・信頼性・供給力の面で非常に高い評価を受けています。

詳細はPDFをダウンロードしていただくか、お気軽にお問合せください。


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