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メルトブローンメディアにおけるろ過メカニズム
製品情報
メルトブローン不織布は、特定の粒子サイズ範囲ごとに最も効果的に働く3つの基本的な粒子捕集メカニズムによって、卓越したろ過性能を実現しています。
主なろ過メカニズム
慣性衝突(Inertial Impaction)
粒子サイズが1ミクロンを超える場合に主に機能します。空気が繊維の周りを流れるとき、重い粒子はその慣性によって気流の流線に従えず、繊維の表面に直接衝突します。このメカニズムの効率は、粒子の大きさ、空気の速度、繊維の密度が高まるほど向上します。
迎え角捕集(Interception)
粒子が繊維表面から1粒子半径以内の距離を通過するときに、粒子サイズが0.1~1ミクロンの範囲で機能します。慣性衝突とは異なり、粒子は気流の流線に沿って移動しますが、その有限のサイズゆえに繊維に「迎えられて」捕集されます。繊維径が細く、密度が高いほどこのメカニズムは効果的になります。
ブラウン拡散(Brownian Diffusion)
0.1ミクロン未満の粒子に対して支配的です。分子のランダムな運動により、非常に小さな粒子は流線から逸れ、繊維と衝突する確率が高まります。空気の速度が低く、粒子がメディア内に滞在する時間が長いほど、捕集効率が向上します。
メルトブローン構造の特長
メルトブローンメディアの超極細繊維(通常1~5ミクロン)は、これら3つのメカニズムの間で最適なバランスを提供します。ランダムに配列された繊維構造により、複雑な流路が形成され、粒子と繊維が接触する機会が増える一方で、圧力損失は許容範囲に抑えられています。
静電気処理による性能強化
エレクトレット処理により、通気抵抗を増加させることなく、ろ過効率が大幅に向上します。恒久的に帯電した繊維は静電場を作り、帯電粒子および分極可能な粒子の両方を引き寄せ、物理的な繊維範囲を超えて捕集ゾーンを拡張します。この強化効果は、機械的メカニズムが最も非効率な0.1~1ミクロンの粒子に対して特に効果的です。
機械的ろ過と静電気力の相乗効果
機械的なろ過メカニズムと静電気力の相乗効果により、メルトブローンメディアは全粒径範囲にわたって高いろ過効率を実現します。これにより、手術用マスクからHEPAフィルターに至るまで、幅広い用途に最適な素材となっています。
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❓ FAQ
Q: なぜメルトブローンは超微粒子を捕集できるのですか?
A: ブラウン拡散とエレクトレット帯電の組み合わせにより、ナノ粒子までも効率的に引き寄せて捕集できるためです。
Q: エレクトレット処理は必要ですか?
A: 必要です。特に N95 など微粒子ろ過が求められる用途では、圧力損失を増やさずに効率を向上できます。
Q: メルトブローン繊維の一般的な太さは?
A: 通常は 1〜5µm ですが、条件によっては 0.1µm まで微細化できます。
📚 Glossary
Inertial Impaction(慣性衝突): 粒子が繊維に衝突して捕集される現象
Interception(阻止): 粒子が繊維表面に接触して捕集される現象
Brownian Diffusion(拡散): ナノ粒子がブラウン運動で捕集される現象
Electret(エレクトレット): 永久帯電させた繊維
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