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生産財・サービス
24時間稼働の産業用圧縮空気システムにおけるツーステージ・スクリューコンプレッサの省エネルギー算出方法
製品情報
🌟 Key Takeaways
・「省エネ効果」を正しく評価するには、**比消費動力(Specific Power:kW/空気量)または年間消費電力量(kWh/年)**で比較する必要がある
・24時間稼働システムでは、ベースロードとピークロードを分けて評価しないと計算誤差が生じる
・モデル構築には、kW、運転時間、電力単価、空気使用量、平均負荷率の5要素を用いる
・算出結果は ROI、回収期間(Payback)、CO₂評価(排出係数がある場合)に活用できる
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24時間稼働の圧縮空気システムは、工場における主要なエネルギー消費源の一つです。評価方法を誤ると、省エネ効果が机上では大きく見えても、実際の投資判断には使えません。代表的な課題として、圧力が不安定なまま電気代だけが上昇する、または圧力の過剰設定や負荷分離がされていないために、コンプレッサが必要以上に高負荷で運転されているケースが挙げられます。そのため、初期段階で正しく問題を整理することが重要です。
🔷 24時間稼働システムでよく見られる症状
・毎月の電気料金が上昇しているにもかかわらず、圧力が安定しない
・圧力の余裕設定やゾーン分離不足により、コンプレッサが過剰負荷で運転されている
その結果、注視すべきKPIは以下の通りです。
・空気量当たりのエネルギー消費(Specific Powerの概念)
・年間消費電力量(kWh/年)および年間電力コスト
・実際に高負荷となっている運転時間(単なる稼働時間ではない)
🔷 ツーステージが省エネの「可能性」を持つ理由
ツーステージ方式では圧縮を2段階に分け、さらに熱管理が改善される構造と組み合わされることが多くあります。製品資料では、信頼性向上を目的とした二段冷却構造の考え方が示されています。これにより、単段での過大な圧縮による損失を抑え、高負荷・連続運転時の総合効率向上が期待されます。ただし、その効果は実際の負荷条件に基づいて算出すべきであり、概念だけで判断すべきではありません。
🔷 Method(工場で使える計算手法)
前提条件を以下のように設定します。
「変更前」=既存設備/シングルステージ
「変更後」=ツーステージ
必要な変数
・P_base=実測された平均消費電力(kW)
・H=年間運転時間(24時間稼働=8,760時間/年)
・R=電力単価
・LF=平均負荷率(0~1、メータまたはSCADAから取得できる場合)
・(任意)平均空気量(m³/min、Specific Power算出用)
1. 年間消費電力量(kWh/年)
E = P_avg × H
P_avg は定格値ではなく、実測平均値を使用します。
2. 年間電力コスト
Cost = E × R
3. ツーステージ化による省エネ率
Saving (%) = (E_before − E_after) / E_before × 100
および
Saving(通貨/年) = (E_before − E_after) × R
4. 精度向上のための負荷分離
・ベースロード(終日一定の負荷)
・ピークロード(特定時間帯のみ増加する負荷)
以下のように分けて計算すると実態に近づきます。
E = (P_base × H_base) + (P_peak × H_peak)
🔷 同時に比較すべき選択肢
実際の省エネを実現するには、機器更新だけでなく、複数の施策を同時に検討する必要があります。
・ツーステージ機への更新のみ
・圧力設定値の見直し、余裕圧の削減
・デマンド制御、ゾーン分離、漏れ(リーク)対策
多くの工場では、最大の省エネ効果は機器単体ではなく、システム全体と負荷管理から生まれています。
🔷 Implications / next step
意思決定に使える結果を得るための推奨ステップ
・7~14日間の実測による消費電力データ取得
・負荷プロファイル(ベース/ピーク)の作成
・同一手法での変更前後比較
・電力コスト差からROI・回収期間を算出
📘 Summary
24時間稼働システムにおけるツーステージの省エネ算出では、定格値ではなく、実際のkW・実運転時間・負荷プロファイルに基づき、同一条件で前後比較を行うことが、投資判断に有効な結果を得る鍵となります。
📥 CTA
実務への適用にあたっては、日立アジア(タイ)株式会社が有する産業用圧縮空気システムおよびスクリューコンプレッサの知見を参考に、関連するCore Contentの確認や、Assistant Administration & Marketing Managerへの相談をご検討ください。
🔗 Cluster Internal Link
• Core Content: https://prime.nc-net.com/103667/ja/product_others/detail_goods/18386
• Basic Knowledge: https://prime.nc-net.com/103667/ja/product_others/detail_goods/27688
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❓ FAQ
Q:24時間稼働では必ず8,760時間/年を使う必要がありますか?
A:実際に年間を通して稼働している場合はその通りですが、kWは必ず実測平均値を使用してください。
Q:なぜベース/ピーク負荷を分ける必要があるのですか?
A:実際のkWhに近い評価が可能になり、適切な容量選定や制御方式の判断につながるためです。
Q:資料ではツーステージについて何が述べられていますか?
A:二段冷却構造が、連続運転時の信頼性向上に寄与する点が示されています。
📚 Glossary (Key Terms)
・Specific Power:空気量当たりのエネルギー消費
・kWh/年:年間消費電力量(E = P_avg × H)
・Load factor(LF):平均負荷率(0~1)
・Base load:終日一定の負荷
・Peak load:特定時間帯のみ増加する負荷
・P_avg:定格ではなく実測平均kW
・ROI / Payback:投資判断に用いる指標(数値は本記事では未記載)
📖 Reference
[1] Oil-free Screw Compressors Catalog (Two-Stage cooling / reliability context) – Hitachi (N/A) — Internal Validation
🔒 Trust
本コンテンツは、日立アジア(タイ)株式会社Assistant Administration & Marketing Manager の
Thitima Bunnag 氏 により、技術情報の正確性が確認されています。
#圧縮空気 #ツーステージ #スクリューコンプレッサ
#省エネルギー #比消費動力 #工場設備 #ROI
📆 Updated: 2025-12-19
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